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「脂肪太り」は警戒信号①
- 2019/10/23
脂肪がつきますと、身体の筋肉も、胃腸の筋肉も、霜降り肉のようになり、弛緩して、収縮が鈍くなり、筋力は弱くなります。
太っていても、脂肪太りでは力は出ないのです。
プロボクシングの選手など、減量に失敗しますと、動きが鈍くなり、スタミナが続かなくなることは、ご存知の通り、太った人の太鼓腹は、脂肪だけでなく、腸が弛緩して、ガスが溜まっているためであります。
太った人は、そうでない人に比べて、糖尿病の死亡率は2~3倍、脳・心臓卒中(梗塞)は1.5~2.5倍も多いです。
肝臓病(脂肪肝・肝硬変)やがん全体についても、大体同率です。
また、精神障害(脳軟化症・脳出血の後遺症・脳梗塞など)も、太った人が、やはり2~3倍も多いです。
太っていても、本当に健康な人も勿論います。
しかし、太り過ぎの人は、成人病(中年病・生活習慣病)を合併している比率がやはり高いです。
糖尿病、高血圧、心筋梗塞、動脈硬化、脳卒中などは、肥満者の方が5倍~10倍も多く、肝臓病、胆石、胆嚢炎、その他関節炎や痛風も、太った人が罹りやすいのです。
『肥満は成人病(中年病・生活習慣病)の問屋』と言われる所以です。
また、女性では、肥満者の2~3%が不妊症、半数近くに月経障害が見られると言います。
その他、子宮の発育不全、卵巣の機能不全、子宮がん、膣炎、おりものなども多く、また、妊娠中毒症、陣痛微弱、巨大児の出産など、太ったための病気が色々出やすいことになります。
肥満は、女性にとっては、ただ格好が良くないというだけではないのであります。
このような成人病(中年病・生活習慣病)を起こしている人も、体重を減らして、標準体重に近付けると、その症状が軽快し、ほとんど治ってしまいます。
このことからも、中年の肥満そのものが、成人病(中年病・生活習慣病)の重要な症状であるとみなされるのです。
この続きは、次回掲載します。