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「疲労」があるから「働き過ぎ」に歯止めがかけられる①
- 2019/10/07
身体や頭を使って仕事をした後には、疲労が起こります。
これがなかったらどんなに良いでしょう、と思うかも知れませんが、実はその反対で、時々「疲れる』ことがあるからこそ、我々は健康を保ち、死なずに済んでいるのです。
疲れは、一つの「警戒反応」であって、『今、あなたの身体は使い過ぎていますよ、これ以上続けると危険ですよ』という赤信号であるわけです。
ある種の精神病では、この警戒反応がなくなってしまいますので、患者は何日間もぶっ続けに起きていて、歌ったり、暴れたりします。
良く疲れないものだなと感心していますと、そのうちがっくり参ってしまうことがあります。
我々の身体では、使っていると乳酸が出て、それがある程度溜まってきますと、筋肉は動かなくなってしまいます。
これは筋肉と神経とのつなぎ目(シナプス)のところが乳酸でマヒし、動かそうとしても神経からの命令が筋肉に伝えられなくなるからです。
これはちょうどヒューズのような役目をしていて、電線(筋肉)が耐えられなくなるような電流(乳酸)が流れてきますと、ヒューズ(シナプス)が切れて、事故を未然に防いでくれます。
ただ、人間の身体は便利にできていて、しばらく休んでいますと、ひとりでにヒューズがつながり、元通り仕事ができるようになります。
頭の方には、このような安全弁がありませんので、疲労をひとりでに調節することはできませんが、その代わり、『いやだ』『飽きた』『眠い』といった感じが起こってきます。
しかも人間の脳はデリケートで、体重の50分の1の重さしかありませんが、全身の血液の15%、酸素はその23%を消費しています。
脳を使い続けますと、身体の方の血液を奪うことになりますので、身体も疲れてきます。
こんな時身体を動かすようにしますと、脳の血液は身体の方へ回り、頭は休まり、身体の疲れも治ってくるわけです。
精神疲労の回復には「運動」が一番いいのです。
この続きは、次回掲載します。