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頭の疲れには身体を動かせ①
- 2019/10/14
働く人には、仕事の時間と、仕事外の時間(余暇・レジャー)とがあります。
仕事の疲労を回復させ、再び元気に働けるようにすることをリクレーションと言います。
ですから、リクレーションとは、娯楽、遊び、休息と言った意味に取られます。
つまりは、仕事からくる疲労を回復させることでありますが、大事なことは、さらに進んで精神的にも肉体的にも、快適な状態を保つように持って行くことであります。
ところで、近代産業の特徴は、能率を上げるために分業が行われ、各自が比較的単純な作業を繰り返すことにあります。
しかも、その作業は、工場などでは、ベルトコンベアーに乗って、次から次へとやってきて、いやでも応でもやらされることになります。
感情を圧迫してやらなければなりません。
そのために精神的な疲労が起こりやすいのです。
また、作業の内容も、身体全体ではなく、部分的に使うものが多く、しかも、身体はあまり使わないで、頭を使い、気を遣うような精神的な労働が大部分であります。
これはオフィスに働く人にとっても同様です。
とにかく頭を使い神経を使う仕事が、ビジネスマンを疲労させるのです。
それから、このような現代(分業)の職場では、仕事をしている時には、周りの人と隔絶されて、話し合うことも、手を貸し合うことも、心を通わせることもできません。
いわば自分自身が機械や機構の部分になって働いているのです。
全く、『ひとりぼっち』になっているわけです。
これを「人間疎外」とエンゲルス氏は言って、近代産業の宿命であり、これが人間に破綻を来すのであろうと警告しました。
この続きは、次回に掲載します。