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心筋梗塞は「心臓の窒息」です②
- 2019/11/14
冠動脈に動脈硬化が起こり、血栓ができて起こる心筋梗塞は、そうはいきません。
運動や感情に関係なく、突然発作が起こり、横になろうが、静かにしようが、激烈な胸を締め付けるような痛みは、治まりません。
息苦しくなり、血圧は下がり、吐いたりもします。
そして、痛みは全身に及び、狭心症に効果のある血管拡張剤(ニトログリセリン)のトローチも効かず、モルヒネなどの麻薬でなくては、その痛みは止まりません。
発作は、30分~2時間、酷い時は一昼夜も続きます。
心筋梗塞は、発作後1~2時間以内に死亡する人が半数もあり、後の半数のうち2~3ヵ月で死亡する人が、その半数もあります。
一刻も早く完全な設備を持った病院に運ばなければなりません。
最近はCCU(冠動脈疾患・強化治療室)を備えた病院も増えてきていますので、心筋梗塞の発作を起こした人も、早期に退院し、社会に復帰できる場合も多くなりました。
しかし、何よりも、こんな恐ろしい病気にならないように、予防しなければなりません。
因みに、心臓発作で倒れることを、一般に「心臓卒中」と言いますが、もう一つ「脳卒中」というものがあります。
これには、脳を養う血管が、動脈硬化を起こして、その血管が破れて出血して起こる「脳出血」と、脳の血管が血栓のために詰まって、突然倒れる「脳梗塞」とがあります。
30年前までは、我が国では、脳出血がほとんでありましたが、この頃では、脳卒中と言えば、大抵が脳梗塞です。
脳梗塞は、心筋梗塞の場合と全く同様な動脈の病変によって起こるもので、いわば欧米型の病気なのです。
生活の欧米化と密接な関係が見られます。