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動脈硬化は動物脂肪の摂り過ぎから起こります③
- 2019/11/17
前回のアメリカの50人の冠動脈閉塞の患者の調査によって、栄養の摂り方に注意すれば、心筋梗塞の患者でも回復し、かなりの期間、生き延びられることが分かりました。
また、あまり動物脂肪を摂らない発展途上の人達には動脈硬化が皆無なこと、ロシアの捕虜収容所で死んだドイツ人の解剖でも、死因は餓死であっても、動脈硬化はただの一体も見かけなかったことなども明らかになっています。
ルンド大学のマルムグロース教授は、スウェーデン人がイタリア人に比べて動脈硬化が多いのは、バターなど乳製品の摂り過ぎ、脂肪の多い料理を作り過ぎ、野菜が少なく植物油もあまり使わないためであることを明らかにし、さらに、イタリア人の多くを摂るオリーブ油、マーガリンなどは、血中のコレステロールにはなりにくいことを確かめました。
このように、動脈硬化は動物脂肪の摂り過ぎと関係のあることが知られたのでありますが、以前東京で開かれた国際動脈硬化学会で、アメリカ代表は「低カロリー、低脂肪が動脈硬化を予防しうる、栄養過多こそ、動脈硬化とその合併症の大きな原因である」と指摘し、日本代表も「カロリー・脂質の摂取量の増加が脳卒中、心臓卒中(心臓発作)の増加と、年次別に比例している」と報告しました。
なお、この両代表の一致した報告には、第二次世界大戦中、アメリカでも日本でも、脳卒中や心臓卒中(心臓発作)が激減し、戦後、栄養事情の改善とともに、患者が増加したというべき事実がありました。