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病気も食生活に合わせて移り変わります
- 2019/11/21
我が国は、昔からの「魚食い民族」です。
戦後、敗戦のショックの上に食糧窮乏とあって、男性は痩せ体力がありませんでした。
女性は痩せてはいませんでしたが、元気がありませんでした。
ところがアメリカ人は、皆よく太っていて、見るからに「健康」威勢もよかったです。
それで、アメリカ人のようになるには、彼らの摂るような「良い栄養」‥「もっとカロリーを」「もっと肉や脂肪を」‥摂らなければならないと言われ出しました。
昭和39年の東京オリンピックの時、日本人選手は、身体はそんなに見劣りはしなくなりましたが、同じくらいの体格の外国選手に比べてスタミナが乏しく、予選で次々と敗れて行きました。
そのみじめな姿を、目の前に見せつけられてから、「やっぱり欧米人のような食事をしなければ、あんなに、スタミナの有る身体にはなれない、強くなるには、どうしても、肉や脂肪をうんと摂らなければならない」と言われることになりました。
こんなことから、高タンパク質が、一般に推進されるようになって、肉類の需要も多くなり、魚も、日本の近海でとれるイワシやサバなどの「安い魚」でなく、遠洋や外国でとれるマグロやヒラメ、サケ、マス、エビやカニなどが、牛豚の肉などとともに、多く食べられるようになりました。
この頃から、我が国でも、太り過ぎや動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病や痛風(代謝障害)、アレルギーなどの、それまでもっぱら欧米人に多く、欧米型の成人病(中年病、生活習慣病)と言われるものが、急に増加し始めたのです。