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「ほろ酔い」ならば酒も百薬の長となる②
- 2019/12/31
酒はくつろいで、自分のペースで適量を静かに飲むべきです。
酒は、騒ぎながら飲みますと、とかく度を過ごしがちであり、度を過ごしますと、見境がなくなり、悪酔いすることになります。
これを、「酒に飲まれる」と言い、こうなったら、リクレーションどころか、逆効果になります。
アルコールは、抑制を取り、気が大きくなりますので、自分では、何でもスラスラできるように思いますが、テストをしてみますと、能率は精神的にも肉体的にも低下します。
ですから、仕事の途中には、絶対に飲むべきではありません。
どんな少量でも、自分では気付かないですが、目測が狂いやすくなります。
運転中の事故も、多くは、この「ほんのわずか」のアルコールのせいなのです。
アルコールの適量とは、「ほろ酔い」のところ(普通血中の濃度0.05~0.1%)にあり、それ以上になりますと、足元がふらつき、ろれつも回りにくくなります。
そして、血中濃度0.2~0.3%になりますと、アルコールの分解が途中で止まり、アセトアルデヒドができます。
これは、酔わせる力がアルコールの100倍近いですから、ほんの少しのアセトアルデヒドでも、酷く酔いが回って、酔いつぶれることになり、二日酔い、三日酔いを起こします。
ですから、「酒は微酔に飲む」べきです。
貝原益軒氏の「養生訓」には、酒の飲み方について、詳しく述べてありますが、「少し飲み、少し酔えるは、酒の禍でなく、酒中の趣を得て、楽しみ多し」と言い、それこそ「百薬の長、天の美禄」なのです。
ナイトキャップ(寝酒)も、微酔に飲めば、最良の「睡眠薬」にもなります。