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年に2回、必ず血圧や尿の検査を!
- 2020/01/13
昔は病気と言えば、結核を始めとする「伝染病」が最も多かったですが、今日では、結核はほとんどなくなり、死ぬ人も、大部分が脳や心臓の卒中、がん、精神障害と言った「成人病(中年病、生活習慣病)です。
これら生活習慣病と言われるものは、極めて徐々に、慢性的に進行し、しかも、初めの時期には、どれも同じように、何となく調子が良くない、元気が出ない、疲れやすい‥と言った、漫然とした自覚症状(不定愁訴と言います)があるだけで、特定の症状がないのです。
この自覚症状は、軽くなったり、重くなったりを繰り返すのですが、外から診察しても、決め手になる客観症状は、ほとんど現れないのです。
例えば、がんが、がんとはっきり診断付けられるまでには、発病してから5年も10年以上もかかるのです。
ただし、急性のがんもありますので、一概には言えません。
「早期発見・早期治療」と言いますが、これは、伝染病ならでき、効果的であるのですが、生活習慣病については、どんなに早期に発見されたとしても、(客観的な)病変として発見されるまでには、長い期間が経っているのであって、いわば、「慣れの果て」になって、はじめて発見されるわけです。
今日の医学は、病的変化がはっきり表れてから‥つまり、「慣れの果て」になってからでも、それが早期であれば、治すことができるようになりました。
しかし、ともすれば手遅れになりかねないので、生活習慣病が形に現れる前に、もっと早く発見することが必要です。
そのためには、血圧と尿とを検査することに重要な意義があります。
生活習慣病は、必ず動脈硬化を伴っていますが、この動脈硬化は、はっきりした形になる前に、血圧が高まり、尿に異常(糖など)が現れます。
これを、年2回、日時を決めて「定期健康診断」をすることが、「こわばぬ先の杖」になるわけです。