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保健がかかっていると傷も重くなる!?②
- 2020/02/02
傷を作れば、早く治れと思うのは人情ですが、保険金欲しさに、「治るな、重症であってくれ」と欲望しますと、「治れ」「治るな」という「心の葛藤」が起こって、そのような妙な病変と関係のない障害が進行するのです。
「むち打ち症」というのも、以前には、もっと酷く追突されても、ほとんど起こりませんでしたが、保険ができてから、急に「むち打ち症」という車の追突による病気が多くなりました。
「傷害性ノイローゼ」の一種であるとみなされます。
治療するほど悪化したり、治りにくいのが、この特徴です。
ですがこれは、仮病ではなく、本人には本当に痛く、動かしにくいのです。
では、苦しい生活をしていますと、ノイローゼは多いだろうと思われますが、戦時中から、戦後の困窮時代には、我が国でも、ノイローゼは、姿を消してしまいました。
それが、朝鮮戦争で、日本の景気が上向きになり、国民の生活に多少余裕ができてから、ノイローゼ患者は出始め、経済成長とともに増加していきました。
ノイローゼは、本当に貧困で、生活に追われて懸命に働いている時には起こりません。
また、発展途上国にはほとんど見られず、豊かな文明国、ことにアメリカなどには多いのです。
これは一体何故か。
例えば、金がなければ、ショーウインドーのきれいなものを見ても、非売品であるのと同じだから、買おうという欲望は起こりません。
しかし、多少なりとも財布が膨らみますと、「あれにしようか、これにしようか、いやもっと良いものがある」と言ったことになり、思いまどい、フラストレーションに、イライラして、カーッとなることにもなります。
こんなところにも、ノイローゼは現れてくるのです。