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「気の持ちよう」が肝心②
- 2020/02/14
実験的に見られたところでも、適度な刺激を与えていきますと、副腎皮質はだんだん大きくなり、よく働くようになって、ホルモンもたくさん出るようになります。
そうなりますと、身体全体の調子が良くなって、健康感を感ずるのです。
過度の刺激では、副腎の中で出血したり、穴が開いたりして、働きが悪くなり、ホルモンが涸れて慢性病が起こってきます。
最後に、間脳の平静を保つ心掛けに触れてみましょう。
それは、感情の平静を保つ生活をすることです。
とにかく、ストレス刺激に満ちた現代生活において、これをいかにして除くかと言えば、環境の整備も勿論必要ですが、自分自身の心の持ち方で、切り抜けていく心構えを持たなければなりません。
セリエ博士は「ストレス・オブ・ライフ」(生活のストレス)という著書の最後に、「フィロソフィー・オブ・グラチチュード」(感謝の哲学)を提唱しています。
つまり、感謝で武装して満ち足りることを知れば、自分自身をストレスから守りうるというのです。
日本でも昔から禅の方で、「日日是好日」といいますが、1日1日、瞬間瞬間を豊かな気持ちで過ごすということ、これがストレスを除く最高の方法であり、健康にして長生きの道に通じます。
ごく最近、明らかにされた「脳のホルモン」に、エンケファリンやエンドルフィンなどがあります。
これらには、行動を変えたり、情動を変えたりする作用があり、脳(中枢神経系)の安定を保っていると考えられます。
βエンドルフィンについては、良く調べられ、副腎皮質ホルモンとともに、「ストレス刺激」によつて分泌され、互いに関連して作用します。
そして、少量ではモルヒネ同様の鎮静的効果を持ちますが、大量に与えると分裂症に見られるような緊張状態を起こすとも言います。
例えば、多少の嫌なことも我慢すれば楽になりますが、余り酷く嫌なことで、いつも嫌だ嫌だと思っていますと余計苦しくなり、気も変になるのです。
つまり、「気の持ち方」によって、脳のホルモンの分泌状態が変わり、多少の困苦欠乏(ストレス)に耐えられると言うわけです。