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人間には環境に応じて生きるたくましさがあります①
- 2020/02/16
人間は高地で生活しますと、血液・環境・呼吸・骨格・筋肉系統などの変化によって、自ら適応します。
先ず赤血球が増して大気圧の低下に対応します。
同時に皮膚に色素が沈着して、日光や雪の反射から自己を防衛します。
胸郭も胸筋も著しく発達します。
また寒さにも抵抗力ができ、岩山を上るための腕や足の骨格・筋肉もたくましくなります。
つまり、内部環境の適応によつて高地の環境に慣れるのです。
低地に帰ってきますと、2~3週間のうちに血液の色素は元に返りますが、胸郭や肺・心臓・血管の希薄な空気と、寒気への抗争と、山を登るための全身の努力に対しての適応は、いつまでも形跡を残してゆくのです。
知能においても同様です。
習熟はどのレベルの生物にも見られます。
何度も経験しますと、アメーバなどの下等動物でも、危険の来る前にこれを悟って逃れるようになります。
魚も一度針から逃れたものは、2度目には警戒してかかりにくくなります。
南極のペンギンは、人間を恐れません。
欧米のスズメは人間の肩にきて止まります。
野生の動物も旅行者を恐れません。
これは、つまり過去を思い出しての経験から、人間を敵だと考える時だけ人間を避けようとするわけです。
動物も人間と同じように、潜在意識としての社会的記憶を持つものであることが分かっているからです。
色々な試験と過誤の結果として、植物に対する好き嫌いが現れてきます。
これは個人的にもそうでありますが、各民族においては、それが習慣となり、タブー(禁制)、信仰となり、さらに経験している内に、それに適応してきます。
そして、新来者がそこにきますと、とても耐えられないような、あるいは命とりともなる生活も、やれるようになるのであります。
この続きは、次回掲載します。