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人間には環境に応じて生きるたくましさがあります②
- 2020/02/17
食物(栄養)習慣は、地域により、民族によってそれぞれ違い、今日の西欧流の、いわゆる科学的栄養学からは問題にならないような悪い条件の下で、多くの原住民たちは健康に生きています。
そして逆にこれらの民族が、合理的と言われる西欧式の食生活によって、返って障害や病気を起こすこともあります。
車に乗り、労働を軽くし、常に温暖な家に住まう大部分の西欧社会では、身体のエネルギー消費はひどく減ってしまいました。
また、消化しやすく美味に調理された料理を食べるので、胃腸の働きも、それに適応して弱ってきました。
しかし、広い地球上では昔ながらの所も少なくありません。
北極近くに住めば、耐寒力と重筋力作業力を獲得しなければならないのですが、エスキモー人は、極度に脂肪に富んだ食物(1日250g以上)を摂って、この問題を解決してきました。
原住民たちは、その地域の限られた資源の中から、適当な栄養物を取り入れる能力を獲得しています。
また文明人も、その土地に産する物質の中から栄養に必要な食品を選んできました。
西欧では、狩猟民族として、獣肉と乳とを中心とする食生活をしてきましたが、中国や日本では、植物性食品を巧みに取り合わせて、アミノ酸の組成から栄養に適った食物を見出しています。
穀物(米・麦)を主とし、魚・昆虫・キノコ・海藻・茶・果物‥などが、でんぷん・タンパク・脂肪・ビタミン・ミネラルの補給源となっています。