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「筋肉」は毎日使え
- 2020/02/29
今日でも、まだ筋肉を動かすことが全然不必要になったわけではありません。
ですが、現代生活では、それが機械に代えられてしまいました。
そのために、4、5kmさえも歩けないで車に乗ったり、少し重いものを担ぐことも、おっくうになってしまいます。
ちょっと走ると息切れがします。
疲れやすく、肩が凝る、腰が痛いと訴える人が多くなってきました。
そこで運動・体育と言って、身体を動かし筋肉を使うことが、健康法の一つとして取り上げられてきました。
しかしそれも、画一化された型と一般的な標準においてなされにすぎません。
こんな「人工的」運動が、昔の生活でなされた「自然的」な身体の働かせ方、動かし方の完全な代用になり得るか否か、よくよく考えてみなければなりません。
今日の女性たちが、一週間に何時間か美容体操をしてみたところで、昔の主婦が家の中の階段を上り降りしたり、機械(洗濯機、掃除機など)の助けを借りないで、万端の家事に立ち働き、かなりの距離のところまで徒歩で行くのが普通であったのに比べたら、筋肉の使い方には大きな開きがあるでしょう。
彼女らは今やエレベーターのあるアパートに住み、外出には乗り物ばかりを利用します。
男性とても同様で、土曜日と日曜日にゴルフをやったとて、それが残り5日間の完全な筋肉不使用を補償するものではありません。
このように、日常生活の努力的筋肉使用をやめてしまった我々は、自分では気付かずに、内部環境の安全を保たせるための臓器系統の普段の機能活動を廃止させているのです。
誰もが知っているいる如く、筋肉は糖と酸素とを消費して熱を起こさせて、血液の中へ乳酸を排出します。
生体は、自らをこの変化に適応させるために、心臓と呼吸器官と肝臓と膵臓と腎臓と汗腺と、脳・脊髄神経系統と交感神経と副交感神経を働かせるのです。
要するに、我々のやっている途切れがちな筋肉使用が、先祖たちの生活にあった連続的な筋肉活動に等しいものになるとは受け取れません。
今日では、身体の努力的運動は、一定の時刻や日に限られています。
そして、平素色々な器官‥血管や汗腺や内分泌腺は限りの状態におかされているのです。