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呼吸器系下部気道の感染防御の働き(その2)
- 2020/05/29
肺はそのガス交換という基本的な役割を果たすため、臓器の最深部まで外界とつながっています。
そのため、あらゆる病原微生物(ウイルス、マイコプラズマ、結核菌、クラミジア、真菌、原虫など)による感染を受ける危険性を常に内蔵しています。
勿論、粉塵や異物が飛び込んでくる可能性もあります。
炭坑やトンネル工事現場などで働いていた人たちに、粉塵が沈着し塵肺症が起きています。
有機粉塵が抗原となり、肺の中でアレルギーが成立して、過敏性肺炎と呼ばれる病気が起きたりします。
このような危険を避けるために防御機構がきちんと備わってはいるものの、時として狂いが生じた間隙をぬって病気が起こってきます。
この他にも、他の臓器と同じように良性、悪性の腫瘍が発生します。
また、膠原病のような全身疾患が肺に病変をつくることもあります。
肺の病気は実に多種多様です。
因みに、今年世界で大流行している新型コロナウイルスも、姿が見えず恐ろしい病原菌です。