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油断してはいけない心配な風邪
- 2020/06/09
風邪症候群の中の普通感冒(コモンコールド)は、2~3日で治ってしまいます。
ただし、既に気管支あるいは細気管支に慢性の病変を持っている人は注意が必要です。
病変が急激に悪化して、空気の通り道である気道が狭くなり、息を吸い込んだり、吐き出したりすることに障害が起こるため、息苦しくなることがあります。
また、このような慢性の病気を持つていない人でも、ウイルスが感染したことによつて、気管支の粘膜上皮がはげ落ちてむき出しになったところへ、新たに細菌(肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌など)が感染を起こすことがあります。
これは二次感染または混合感染と呼ばれる状態で、色のついた汚い痰が増えたり、熱が続くことがあります。
最も恐ろしい風の合併症に、コクサッキー群ウイルスによる心弁膜炎、心筋炎があります。
これは、前述したウイルス性咽頭炎と似た症状が出たのち、1週間から4週間後に、動悸や息切れなど心臓の病気を思わせる症状が加わってきます(実際に心電図を撮ってみますと、信金障害を示す所見が見られます、また、聴診してみますと、心臓の雑音が聴かれます)。
このような時には、直ちに入院する必要があります。
なお、インフルエンザの時には、気管支炎や肺炎、心臓、脳の合併症などを引き起こす危険性が大きいです。