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ぎっくり腰になったら(その1)
- 2020/08/01
Q1.腰椎ベルトはつけた方がいいですか?
A1.つけた時の方が痛みが和らぎ、普段の活動を維持することの助けとなるのなら、装着することは決して悪くはありませんが、長期間にわたり習慣的に使うメリットはほとんどないとされています。痛みが楽になったら、装着を習慣化する代わりに、前述しましたパワーポジションを習慣化しましょう。
・腰痛の予防、治療とも、有効性を示す報告が限定的にはあるものの、強く勧めるだけのエビデンスがあるとは言えません。
Q2.痛み止めの薬は飲んだ方がいいですか?
A2.胃潰瘍の経験があるなど胃が弱い、腎臓の機能が悪い、気管支喘息があるなど鎮痛薬(市販のものでも良いです)を使用しづらい場合を除いて、我慢せず痛みが楽になるまで定期的に続けるようにしましょう。その方が、慢性的な腰痛になる率を減らすことが分かっています。
・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が使いづらい既往症や高齢者に対しましては、アセトアミノフェンを十分量(1回800~1,000mgを1日3~4回)、あるいはNSAIDsでもシクロオキシゲナーゼ(CОX)-2選択的阻害薬(セレコキシブなど)を用いると良いでしょう。NSAIDsとアセトアミノフェンの両者とも、多くの腰痛診療ガイドラインで第一選択役に挙げられています。
Q3.冷やす? 温める?
A3.腰痛では急性期でも温める方が良いというデータがありますが、本人にとって気持ちが良ければ冷湿布を併用されても構いません。つまり、湿布の選択も含めご自分が気持ちが良い方を選択してください。
・温熱療法は、亜急性を含む急性期の腰痛に短期的には有効であるというエビデンスがありますが、冷却療法のデータは欠如しているのが現状です。