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身体診察 その1
- 2020/08/21
医療面接に続いて、身体状態を確認します。この医療行為を「身体診察」と呼びます。この用語もかつては「理学診察」とか「理学検査」などと呼ばれてきましたが、これは英語のphysical examinationを誤訳してしまったためで、この用語は現在では使われていません(physicalは肉体的、身体的の意味です)。
身体診察で確認する主なものは下記の通りです(主に西洋医学関係ですので参考にしてください)。
【全身的所見】
①全身状態‥体重、身長
②バイタルサイン‥体温、脈拍、呼吸、血圧
③精神状態‥意識、感情、見当識
④皮膚‥色調、形状、発疹、浮腫
【局所的所見】
①頭部‥大きさ、形、頭髪
②顔面‥顔貌、形、色調
③目‥眼瞼、結膜、眼球、瞳孔、視力
④耳‥聴力、分泌物
⑤鼻‥嗅覚、鼻出血
⑥口‥口唇、舌、歯、口腔粘膜、歯肉、咽頭、扁桃
⑦頸部‥リンパ節、甲状腺、唾液腺、気管、頸静脈
⑧胸部‥胸郭、乳房、肺、心臓
⑨腹部‥腹壁、胃、腸、肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓、膀胱
⑩背部‥脊柱
⑪四肢‥肢位、形と大きさ、皮膚、筋肉、血管、リンパ管、骨、関節、運動
⑫神経系‥運動、感覚、皮膚反射、腱反射、病的反射
医療面接、身体診察、さらに臨床検査の結果を総合的に判断して、診断が下されます。診断が確定した後は、お客さまの苦痛を取り除くための治療が開始されます。
治療法につきましては、次回掲載しますので、ご了承ください。