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ぎっくり腰になったら(その2)
- 2020/08/02
Q4.安静期間はどれくらい見ればいいですか?
A4.もちろん、動けないほどのぎっくり腰を患った場合には、数日程度なら仕事を休んでも構いませんが、長くても3日以上安静に保つことは避けましょう。つまり、安静にする期間は、できるだけ最小限にしましょう。欠勤するか、数日は軽作業にしてもらうかどうか等は、上司や産業医とよく相談してください。
・ぎっくり腰だけではなく、亜急性を含む急性の腰痛に対する無作為比較試験ですが、
①2日間、トイレ以外はベッド上で安静にしていた群
②前・横・後の各方向に10回1セットでゆっくり腰を動かす運動を理学療法士が指導した群
③痛みの範囲内でなるべく普段の活動をするよう指導した群
の3群を比較したところ、その後の腰痛の持続や程度、仕事への支障、欠勤日数に関し、③の痛みの範囲内で普段の活動を維持するよう指導された群が、有意に良好な結果であり、①の2日間、安静にした群が最も結果が悪かったという1995年にNew Engl Medに発表された有名な論文があります。この論文結果などを踏まえ、西欧諸国の多くの腰痛診療ガイドラインが「2日を超えるベッド上での安静は支持すべきではない」と記載しています。加えて「安心感を与える」ことが治療として重要であることを推奨しています。
<参考>「くしゃみ」や「咳」は‥
「くしゃみ」は、瞬間的に腰に大きな負担が掛り、「ぎっくり腰」や「ヘルニア」を誘発することがあります。上体を後ろに反らせ気味の姿勢として、可能であれば壁・机、座っていれば机や自分の膝に片手を付き衝撃を和らげましょう。
◎もし、同僚がぎっくり腰になったら、持ちつ持たれつですので、部署全体で痛みが落ち着くまでのフォロー体制を構築しましょう。