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医療面接(病歴聴取)現病歴
- 2020/08/27
4.現病歴
現病歴とは、お客さまの訴える症状が、いつから、どのように発生し、現在までどのように経過したかを記録するものです。すなわち、発病の日時、様式、持続期間そして経過などをお客さまから詳しく聴取します。
発病の日時は、何月何日何時頃と特定できることもありますが、何カ月前頃、あるいは何年前ごろと明確にできないことも少なくありません。
また、突発的に発病したのか、徐々に進行してきたのかを聴取することも重要です。例えば、両下肢の麻痺を主訴としたお客さまでも、交通事故などの外傷や出血、血栓などの血行障害に起因する場合は、突然にそして急激に発病します。一方、変性疾患や腫瘍などの慢性疾患の場合では、同じ程度の麻痺が起こるのに数カ月~数年を要し、しかも徐々に発病してくる特徴があります。これらの発病の推移についても詳しく確認します。症状が次第に増悪してきたのか、消長しているのか、軽快しているのか、あるいは主症状以外に随伴する症状は出現していないか、などをよく確認します。
積極的に症状の推移を説明してくれるお客さまもおりますが、必要に応じて適宜質問していきます。「こういう症状はありませんでしたか」というような閉ざされた質問で確認していく必要のある場合があります。この場合、先入観に捉われ過ぎて、推定している疾患に都合の良い点だけを聞くことがないように注意します。
他の医療機関で治療を受けているお客さまには、受けた治療内容、治療後の症状の変化などを照会しておくようにしておくと良いです。
【現病歴で確認する事項】
・発病した日時と発病の仕方
・症状が続く期間
・症状がみられる部位
・症状の内容と変化の有無
・随伴する症状の有無
・全身症状
・治療を受けている場合はその効果 など