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医療面接(病歴聴取)PОS
- 2020/08/30
7.PОS
現代の医療では、お客さまの持つ問題点を列挙し、それを解決するという方式が主流です。このような方式を問題解決志向システム(prolem oriented system)、略してPОSといいます。
PОSでは、初診時の医療面接と身体診察、さらに基本検査から得られた情報を整理し問題点を問題リストとして挙げます。そして、それぞれの問題について考察し、問題点を解決するための診察計画を立てて実施します。そして、PОSに則って診察録に記載するものを問題解決志向診察録(PОMR)といいます。
PОSは次のような手順で診療を行います。
①お客さまの持つ問題点をすべて集めます。
②それらの問題点を整理して明確化します。
③問題解決のための合理的な計画を立てます。
④その計画を実行します。
⑤得られた成果を評価し、フィードバックします。
この方式で診察することにより、系統的な思考ができ、客観的かつ科学的な診療を行えます。そして、PОMRは、その思考過程に沿って記載しますので、見落としがなく、客観的で論理的な診療が実行できることになります。
PОMRは大きく5つに分けられます。初診時には基礎データ、問題リスト、初期計画を記載し、経過に伴って日々の経過記録を記載します。お客さまが入院して治療を受けた時には、退院する時に退院的要約を書き、その後の診療方針の参考になるようにします。
【PОMRで記載する内容】
<基礎データ>・病歴情報 ・主訴 ・現病歴 ・既往歴 ・家族歴 ・社会歴など
・身体診察所見 ・検査所見
<問題リスト>・番号 ・問題点
<初期計画>・診療計画 ・治療計画 ・指導計画
<経過観察>
・S(subjective)‥お客さまの訴え
・О(objective)‥身体所見、検査所見
・A(assessment)‥評価、考察
・P(plan)‥計画
<退院時要約>