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打診(意義と方法)
- 2020/09/13
<打診>
(1)意義と方法
肺・胃腸管など空気の存在する臓器と、心臓・肝臓など含気量の少ない実質臓器が混在する胸部・腹部の診察に有用です。
打診では、体表に診察者の指をおき、その上から指で叩いて生じる音を聴き取ります(指打診法)。通常は左手中指(左利きの診察者は右手中指)の中節を体表に密着させ、その指の背面を鉤状に曲げた右手中指(左利きでは左手中指)の指頭で叩きます。この場合、体表に置く中指を体表に強く密着させておくことが重要で、打診による衝撃が体内に伝播しやすくなります。叩く中指は近位指節間関節を軽く鉤状に曲げ、手関節のみを動かして叩きます。体表に置いた指の背面を速やかに直角に叩き、叩いた後は直ちに指から離します。この瞬間に生じる音を聴きます。同時に、叩いた際に生ずる振動ないし抵抗感にも注意します。
打診の性状は、音量・音調・音質・持続の4要素に分析して判断します。