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聴診(聴診音の種類)腸雑音・血管雑音
- 2020/09/21
<聴診>
(3)聴診者の種類
③腸雑音
腸管が蠕動運動を行う時には空気と腸管内容物が移動し、ゴロゴロといった音が自然に発生します。これを腹鳴といいます。また、お腹を押したりして腸管を外部から圧しますと、グルグルといったグル音が聴収されます。一般には、腹鳴とグル音を同義語として用いることがほとんどで、腹部の聴診ではこれらの音に注意します。
急性腸炎や、腸管の狭窄の閉塞によって上部の腸管の蠕動が亢進しますと、グル音が増強します。逆に、急性腹膜炎や麻酔性イレウスなどで腸管の蠕動が停止しますとグル音は消失します。
④血管雑音
動脈が狭窄したり、動脈瘤などで部分的に拡張しますと、動脈内の血流に変化が起こります。その結果、乱流や過流を発生して血管雑音が発生します。動脈硬化症、腹部大動脈瘤、大動脈炎症候群、血栓症などで血管雑音がが聴こえるようになります。