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下肢帯の骨(寛骨:腸骨)
- 2020/12/28
<運動器系・全身の骨格>
4.下肢の骨格
(1)下肢帯の骨
①寛骨
イ.腸骨
腸骨は、寛骨臼上部からさらに上方へ扇状に広がった骨で、内面と外面から筋に挟まれます。
腸骨の内面は腹壁の下縁を成して、中央に腸骨窩があり、腸を受け止めます。腸骨窩には股関節を屈曲させる腸骨筋がつきます。腸骨窩の後方には、「くの字型」をした耳状面があり、仙骨と関節します。腸骨の外面は、3層の殿筋群が付着する殿筋面です。各殿筋の付着部には前・後・下殿筋線が走ります。
腸骨の外側上縁は、広く肥厚して腸骨稜となり、体表から明瞭に触れます。腸骨稜には、腹筋などが付着しますので、この稜は腹部と臀部の境界線にもなります。
腸骨稜の前端は上前腸骨棘で、体表の重要な基点となるほか、鼠径靭帯の外側端が付着します。この下方には、下前腸骨棘があります。
因みに、当院の基本施療であります「BRM療法」での骨盤矯正時に、歪みを検査しますが、その際必ず触診するのが「上前腸骨棘」です。また、伏臥位で検査する場合は、「腸骨稜」を触診します。
腸骨稜の後端には上後腸骨稜があり、この部に一致して皮膚に窪みを見ます(ビーナスのえくぼ)。