- トップページ
- >
- 化生(化成の分類)
化生(化成の分類)
- 2021/01/05
<退行性病変>
3.化生
(2)化生の分類
前回記述しました気管支粘膜の例は、表層円柱上皮の欠損を補うため、芽細胞であります基底細胞が増殖分化する際に扁平上皮に化生したわけで、再生を前提にした化生です。従って、これを間接化生と言います。それに対して、結合組織が直接骨組織に化生する場合があります。それは、胸膜の胼胝(たこ)や粥状動脈硬化症や古い結核の瘢痕病巣などに見られるもので、先ず病巣に石灰沈着が起こり、局所の線維細胞が骨芽細胞に変わり、骨基質を作り化骨します。これは再生を伴わず、細胞が直接に化生します(直接化生)。しかし化生では、あくまで母組織や母細胞の持っている潜在的分化能の枠を超えることはなく、扁平上皮が線維細胞になったり、骨細胞が円柱上皮に変わったりすることはありません。