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下肢の関節(膝関節)

2021/01/09

<運動器系・全身の骨格>

4.下肢の骨格

(3)下肢の関節

②膝関節

膝関節は、大腿骨の下端(内側顆・外側顆)と、脛骨上面(内側顆・外側顆)とが対面してできます。腓骨は膝関節に関与しません。機能的には蝶番関節、もしくは大腿骨下端の楕円形の内・外側顆が関節を作りますので、顆状関節に属すると言われます。また、膝蓋骨の後面も関節面となって、大腿骨下端の前方にあります膝蓋面と連結します。

膝関節を補強する主な靭帯を下記に列挙します。

イ.膝十字靭帯

脛骨上面の顆間隆起の前後と大腿骨顆間窩との間に張ります関節内靭帯で、2本の前・後十字靭帯からなります。関節が前後に動揺しないように安定させます。

ロ.内側側副靭帯

大腿骨内側上顆と脛骨内側縁との間に張ります。膝関節包の線維膜が肥厚してできた靭帯です。

ハ.外側側副靭帯

大腿骨外側上顆と腓骨頭の間に張ります。体表からも腓骨頭を目印にして上方にだどりますと、膝関節の後外側での靭帯が触れます。

二.膝蓋靭帯

この靭帯は、大腿四頭筋の停止腱の一部です。大腿四頭筋腱のうち、膝蓋骨と脛骨粗面との間の部分が、骨と骨とを結ぶ靭帯であるとみなされるため、この名があります。体表からも触れることができ、この靭帯を叩いて大腿四頭筋の伸展反射を調べることもできます(膝蓋腱反射)。

膝関節腔内で大腿骨と脛骨との間に存在します外側半月と内側半月は、三日月形の線維軟骨板です。また、膝関節腔の中には滑膜で覆われた脂肪組織が関節腔内に拡大し、骨と骨を埋めます。これを膝蓋下脂肪体と言います。

注:内側半月は内側側副靭帯の内面に付着し、関節腔内でもその位置を保ちます。一方、外側半月と外側側副靭帯との間には、膝窩筋が入り込み、関節運動時にはこの筋の作用で外側半月は後方に引かれて移動します。

 

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