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頭蓋底:内頭蓋底‥中頭頭蓋
- 2021/01/24
<運動器系・全身の骨格>
5.頭蓋骨
(1)頭蓋骨の成り立ち
①脳頭蓋
ロ.頭蓋底
A.内頭蓋底
b.中頭蓋窩
中頭蓋窩は、蝶形骨の後頭部と側頭骨の前方部によります。
中央には、蝶形骨の体部が盛り上がって、その背面(上面)には馬の鞍を思わせるトルコ鞍が形成されます。鞍の中央は窪んで下垂体窩と呼ばれ、内分泌器官であります下垂体が入ります。下垂体窩の前方で蝶形骨の小翼の基部には、水平方向に開く左右1対の視神経管が眼窩に連絡して、視神経(Ⅱ)を通します。
トルコ鞍の両側で中頭蓋窩の主体を成しますのは、蝶形骨の大翼です。大翼は小翼よりも低位にあり、前頭蓋窩と中頭蓋窩の境界では、小翼と大翼との間に高低差を利用して開いた間隙ができます。この間隙は眼窩に通じており、上眼窩裂と言われます。上眼窩裂には、視神経以外の眼窩内と連絡し合う神経(Ⅲ~Ⅵ)が通ります。即ち、眼球を動かす筋の神経(動眼神経・滑車神経・外転神経)や眼球表面の感覚神経(三叉神経の第1枝:眼神経即ちⅤー1)が通ります。
大翼の基部には正円孔が開き、三叉神経の第2枝:上顎神経(Vー2)が通ります。大翼の後縁では楕円形の大きな卵円孔が開き、三叉神経の第3枝:下顎神経(Vー3)が通ります。
この続きは、次回掲載します。