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顔面頭蓋(眼窩)
- 2021/01/29
<運動器系・全身の骨格>
5.頭蓋骨
(1)頭蓋骨の成り立ち
②顔面頭蓋
イ.眼窩
眼窩は、眼球とその付属器を入れる窪みで、四角錐を横にした形を取ります。四角錐の底面に相当するのは四角い眼窩口で、大きく顔面に開きます。眼窩内部では上壁、下壁、内側壁、外側壁の4つの壁が区別されます。眼窩の奥に行くほど4つの壁が接近し合って漏斗の先のように狭くなります。4つの壁の構成に関わる骨は、前頭骨、蝶形骨、上顎骨、篩骨、頬骨、涙骨、口蓋骨の7種です。
眼窩の後端には、視神経管のほか上眼窩裂と下眼窩裂が「くの字」の裂隙を作っています。上眼窩裂は蝶形骨の小翼と大翼との間にある裂隙で、頭蓋腔と交通して、動眼神経・滑車神経・眼神経・外転神経を通します。下眼窩裂は蝶形骨の大翼と上顎骨の間の裂隙で、外頭蓋底に開きます。
眼窩口の上縁には、前頭切痕と眼窩上孔(眼窩上切痕)があり、額(ひたい)のかんかくを伝える眼神経(三叉神経の第1枝)の枝が通ります。
眼窩口の内側下面には、涙骨と上顎骨の間に鼻涙管が開いて鼻腔に通じます。眼窩口の下縁より少し下方には眼窩下孔が開き、顔面の皮膚感覚を伝える上顎神経(三叉神経の第2枝)の枝が通ります。