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梅毒②
- 2021/02/12
<炎症>
2.炎症の分類
(4)特異性炎
②梅毒
◎第2期
感染後3カ月し、病原スピロヘータがリンパ腺から血液中に入り、全身各臓器に侵入する時期で、特に皮膚に色々な形の梅毒疹を作ります。
◎第3期
あらゆる臓器組織を侵す臓器梅毒期で、ゴム腫及びびまん性間質性増殖性炎の形を取ります。組織学的に、初めてこの期になってから特徴が出てきます。びまん性間質性炎は強い瘢痕を残して治癒しますので、色々な臓器に強い変形を来し、また、実質の著しい萎縮を来します。例えば、鞍鼻は鼻の骨軟骨炎の後の瘢痕収縮の結果であり、睾丸でも強い線維化が見られ、精細管の強い萎縮を来します。また、大動脈を侵し、梅毒性大動脈中膜炎と言われます。大動脈瘤の元になります。また、中枢神経も侵され、脳梅毒変化による麻痺性痴呆や脊髄癆を起こしてきます。
梅毒はさらに、母体から胎児に感染し、先天梅毒が引き起こされ、しばしば流産の原因となります。
注:大動脈瘤
大動脈の壁がこぶ状に外方へ膨らむ病気で、大動脈の動脈硬化症、梅毒性変化、変形などで、血圧に対し壁の抵抗が弱くなった結果で起こります。