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腫瘍の分類
- 2021/02/25
<腫瘍>
1.腫瘍の一般
(5)腫瘍の分類
腫瘍は、様々な臓器に発生し、またその種類の多種多様です。これを病理学的に分類するには、先ずその発生した元の臓器名を冒頭に冠して呼びます。胃にできたがんを胃がん、肝細胞に由来しますがんの場合は肝細胞がんと言ったようにです。また、非上皮性腫瘍は、線維腫、平滑筋腫、血管内皮腫などと分類されますが、母地器官の名前により子宮平滑筋腫などとなります。
以上をまとめ、形態学的観察から捕捉できる特徴を組織型として分類し、組織型分類を母地器官ごとに取り上げます。現在の腫瘍学は、これを基にして、腫瘍の性格を考え、臨床医学的、地理病理学的、予防医学的に研究する方向に向いています。世界保健機関(WHO)が決め、各国で採用している疾病・死因分類もこの方針に則っています。この分類は、上皮性、非上皮性(一般間葉組織)、造血リンパ組織、神経性の4つの大きな系列に分けられています。さらに、それぞれを良性と悪性に分けています。造血リンパ組織と神経性の腫瘍も非上皮性ではありますが、その特殊性を考慮して、特別扱いにしています。