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がんウイルス②
- 2021/03/10
<腫瘍>
1.腫瘍の一般
(8)腫瘍の発生原因
①がんの外因
ロ.がんウイルス
人に肝がんを引き起こすウイルスとしまして、B型肝炎ウイルス(HBV)(DNAウイルス)があります。従来、接触感染、母子感染や輸血によつて起こります肝炎の主原因とされ、肝炎、肝硬変を経て肝がんに至ると考えられています。近年HBVに対する抗体で血液をチェック除外でき、ワクチンが作製されて予防もできるようになりました。しかし、それ以外でも輸血による肝炎、肝硬変、肝がんが続発する症例があり(いわゆる非A非B型肝炎)、その大部分は、C型肝炎ウイルス(HCV)(RNAウイルス)の感染によることが分かり、現在そのチェック体制が整備されつつあります。
注1:伝染性単核球症
腺熱とも言われます。15~30歳の年齢で罹りやすい流行病の一種です。血液中に異型リンパ球が増加し、リンパ腺が腫れ、発熱します。我が国では、宮崎、高知、徳島に多いです。EBウィルス感染によります。
注2:鼻咽頭がん
鼻咽頭部にできるがんで、扁平上皮がんです。東シナ海沿岸の特に東南アジアに住む中国人に発生率が高く、また、この地区ではEBウイルスに対する抗体価が高いです。
注3:成人Т細胞白血病(ATl)
我が国で発見された白血病の一種で、九州、四国地方に多いです。Tリンパ球のリンパ性白血病で、RNAウイルスでありますC型レトロウイルスが白血病細胞の中から検出されます。