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がんの内因(免疫)
- 2021/03/16
<腫瘍>
1.腫瘍の一般
(8)腫瘍の発生原因
②がんの内因
ハ.免疫
個体には細胞の無秩序な増殖を許さない様々な仕組みが備わっています。細胞の側から見ればアポトーシスが代表的なものでありますが、個体全体としては免疫学的な機構が腫瘍の発生を抑えているのです。従って、臓器移植を受けて免疫抑制剤の投与を受けている患者に、しばしば悪性リンパ腫が発生することや、後天性免疫不全(エイズ:AIDS)の患者に悪性腫瘍が発生しやすいことも、腫瘍と免疫機構の関係から理解することがてきます。
また、多くの科学的発がん物質に免疫能を抑制する働きがあることが判明しており、腫瘍を発生させるウイルスにも免疫を抑制するものが知られています。多くのがんは年齢と共に発生率が高くなりますが、これも年齢と共に免疫機構の機能が障害されることに関連している可能性が高いです。