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治療と再発①
- 2021/03/17
<腫瘍>
1.腫瘍の一般
(9)治療と再発
現在、進行がんに対します完全な治療が確立していないことからして、がん治療のポイントは早期診断、早期治療に置かれています。そのための画像診断法(X線、超音波、CТ、MRI、ぺットなど)の進歩や、内視鏡、細胞診、組織診断の技術が、がんの早期診断に多大の貢献をしています。これらはいずれも視覚的検査法でありますが、将来、より鋭敏な腫瘍マーカーの開発による新しい微量生化学的診断法の出現が期待されます。
治療法としましては、外科的摘除、放射線療法、抗がん剤などの化学療法、免疫促進療法などがあり、これらを適当に組み合わせて、最近は目覚ましい治療効果が上がってきています。
注:腫瘍マーカー
がん細胞を分泌する物質で、血中に検出されますと、身体の内部にがんがあることを指摘できます。現在まで見つかっていますマーカーとしましては、AFP(アルファ胎児性タンパク)は、肝がん、胆道系がん、膵がんで60%以上陽性、CEA(がん胎児性抗原)は、大腸がん、膵がん、肺がんなどで陽性率が高いです。また、CA19-9はがん関連糖鎖抗原で、膵がんでは80%の陽性率を示すと言われています。しかし、いずれにしましても、いまだ早期がん発見に利用されるまでには至っていません。
この続きは、次回掲載します。