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鼠径管
- 2021/03/24
<運動器系・体幹>
3.体幹の局所解剖
(2)腹部
③鼠径管
恥骨結節の外側上方に、鼠径管の体表側への開口部であります浅鼠径輪の輪郭を触知できます。ここを精巣(睾丸)に至る精索(女性では子宮円索)が通り、皮下にヒモ状の構造物として指先に触れます。鼠径管は鼠径靭帯を底面として側腹筋で創られたトンネルで、腹腔側への開口部であります深鼠径輪は下腹壁動・静脈の外側に位置します。胎生の後期に精巣が腹腔を後壁を下行し、鼠径管を通って陰嚢の中に収まりますが、精巣を包む精巣鞘膜は腹膜の続きであります。生後、この腹膜の突起部は完全に閉鎖して索状になりますが、開存したり、二次的に押し広げられたりする場合があります(鼠径ヘルニア)。