- トップページ
- >
- 会陰
会陰
- 2021/03/25
<運動器系・体幹>
3.体幹の局所解剖
(3)会陰
骨盤部の外壁の大部分は臀部と大腿部で被われるため、体表に現れるのは、左右の大腿の間の狭い領域、即ち会陰に限られます。この部はほぼ骨盤下口に相当し、皮下に恥骨下肢から坐骨枝を経て坐骨結節を触れます。後方は、左右の大殿筋による膨らみの間にできます殿裂の底に尾骨を触れます。
会陰の中央、即ち男性では肛門と尿道球、女性では肛門と膣前庭の後交連との間を、狭義の会陰と言います。この皮下には、肛門括約筋や会陰横筋とその筋膜が結合します会陰腱中心があります。会陰腱中心と坐骨結節を結ぶ線より前方を尿生殖隔膜部(尿生殖三角)、後方を骨盤隔膜部(肛門三角)と呼びます。骨盤腔の側壁の大部分は内閉鎖筋と梨状筋で被われますが、恥骨後面と内閉鎖筋の内面の筋膜から膜状に肛門拳筋が起こり、肛門及び肛門と尾骨を結ぶ正中線上の靭帯に終わるために、肛門拳筋の下面と内閉鎖筋の間にV字状の陥没ができます。この陥没を坐骨直腸窩といい、大量の柔らかい脂肪組織で埋められます。