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胸壁の動脈
- 2021/03/30
<運動器系・体幹>
4.体幹の脈管
(1)動脈
①胸壁の動脈
浅胸筋に分布します動脈は、鎖骨下動脈の続きであります腋窩動脈から起こります。腋窩動脈は第1肋骨の外側縁から大円筋(または大胸筋)の下縁までの部分で、最上胸筋動脈、胸肩峰動脈、外側胸動脈、肩甲下動脈(胸背動脈、肩甲回旋動脈)、前・後上腕回旋動脈などが起こり、肩や側胸部に枝を出します。大・小胸筋には胸肩峰動脈、また、前鋸筋には胸背動脈が分布しています。
胸壁の皮膚と深胸筋には肋間動脈が分布します。第1及び第2肋間隙を走ります肋間動脈は、鎖骨下動脈の枝である肋頸動脈から起こります。第3~11肋間動脈は胸大動脈から有対性に起こり、背枝を出したのち肋骨下縁の肋骨溝に沿って内肋間筋と最内肋間筋との間を肋間神経と共に前走し、胸骨縁で鎖骨下動脈から起こる内胸動脈の枝と吻合します。途中、外側枝を出し胸部側壁の皮膚に分布します。胸大動脈は脊柱の左側に位置するので、右の肋間動脈は左に比べて椎体の前面を横切る分だけ長いです。
横隔膜には、腹大動脈から起こる下横隔動脈が主体を成しますが、胸大動脈から起こります上横隔動脈あるいは鎖骨下動脈から起こります内胸動脈の枝も分布します。