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三角筋
- 2021/04/25
<運動器系・上肢>
1.上肢の筋
(1)上肢帯の筋
①三角筋
肩から上腕上部にかけての「肩の丸み」を作る筋で、体表から容易に観察できます。この筋は構成する筋線維の方向によって前・中・後の3部に分けられます。三角筋の前方部は鎖骨から起こる筋束で、肩関節を屈曲させます。それに対して、後方部は肩甲棘から起こる筋束で、肩関節を伸展させます。これらに挟まれた中間部の筋束は肩峰付近から起こり、肩関節の外転を行います。
ただし、三角筋だけでは上腕を水平位よりも高く拳上することができません。従って、僧帽筋や前鋸筋などが肩甲骨を回転させ、肩甲骨の関節窩を上に向ける必要があります。
注:三角筋中間部の線維は上腕骨の長軸方向と平行であり、腕が体幹に沿って下垂した状態で作用させても、単に上腕を垂直に引き上げるだけで直ちに外転はできません。肩関節の外転を始動させるには、まず棘上筋の収縮が必要です。