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性染色体に基く奇形
- 2021/04/27
<先天性異常>
1.先天性異常総論
(2)奇形
①奇形の原因
a.染色体または遺伝子の異常
ロ.性染色体に基く奇形
クラインフェルター症候群と、ターナー症候群の数が多くよく知られています。
クラインフェルター症候群は、男子のみに現れ、精細管の萎縮、硝子化があり、精子形成は行われません。乳房は女性型乳房を示し、尿中ゴナドトロピンが増加します。身体は女性的で、精神発達の遅れがあります。染色体構成は、X染色体が2本以上認められます。出現頻度は、男性500人に1人、精神的欠陥者のある男子集団では100人に1人と高率です。
ターナー症候群は、正常の女性は性染色体がXXであるのに対しまして、Xが1個しか存在しない45XO型です。出現頻度は1/3,000女性と言われています。外性器は女性でありますが、二次性徴がなく、膣・子宮の発育が悪く、卵巣には卵胞は見られません。低身長で、頸から肩にかけて筋肉が張り出し、翼状頸と言われる独特の体型を呈します。大動脈峡部狭窄や手足の指の短縮などの奇形を合併します。精神発達障害を伴います。