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上腕二頭筋
- 2021/05/01
<運動器系・上肢>
1.上肢の筋
(2)上腕の筋
①上腕の屈筋群
b.上腕二頭筋
「力こぶ」の筋として有名で、肘関節の屈曲と前腕の回外をさせます。起始は長頭と短頭の2頭からなります。長頭は、肩関節腔内にある肩甲骨の関節上結節から起こり、滑膜に被われて上腕骨頭の上を横断します。その後、上腕骨小結節の外側縁を滑車のように利用して下方に向きを変え、結節間溝を下行します。短頭は烏口突起から起こり、その起始腱は烏口腕筋の表面に走ります。
筋を収縮させますと上腕部に筋膜が隆起して、肘窩の中央には停止腱がより明確になります。停止腱は肘関節をまたいで橈骨粗面につくほか、一部は腱膜として前弯内側の皮下にあります前腕筋膜に癒合します。この腱膜は前腕を回外する際に、二頭筋の収縮力を前腕筋膜に伝える作用があると言われます。上腕二頭筋に力を入れながらわずかに肘を曲げますと、この腱膜が肘窩の内側の皮下に明確に触れ、その深層には肘窩に向かう上腕動脈や正中神経が通ります。