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長母指屈筋・深指屈筋
- 2021/05/13
<運動器系・上肢>
1.上肢の筋
(3)前腕の筋
①前腕の屈筋群
B.深層の屈筋
イ.長母指屈筋・深指屈筋
長母指屈筋と第2~5指に向かう深指屈筋の合計5本の腱は手根管を通って各指の末節骨底につきます。しかし、通常は末節のみを屈曲することはできず、指節間関節(IP関節)を一括して屈曲させます。
手根管内では、深指屈筋腱は浅指屈筋腱と共にひと続きの大きな滑液包に包まれます。中手指節関節(MP関節)より遠位では、指ごとに個別の腱鞘が各指の浅・深指屈筋を一括して包みます。この部分の腱鞘や腱の損傷は癒着を起こしやすく、機能障害を生じやすいです。
また、物を強く握る時に、橈側・尺側の手根屈筋及び手根伸筋が同時に作用して手関節を固定しないと、指の屈筋が指だけを強く屈曲できずに十分な握力が出せません。むしろ手根伸筋によって手関節をやや伸展(背屈)させた方が、強い握力を出せると言われています。
ロ.方形回内筋
この筋は前腕の下1/4を横に走る四角い帯状の筋です。前腕の回内には主にこの筋が作用し、さらに強く回内する場合に円回内筋が協力的に作用します。