- トップページ
- >
- 細胞膜の構造と機能
細胞膜の構造と機能
- 2021/05/24
<生理学の基礎>
2.細胞の構造と働き
(1)細胞膜の構造と機能
細胞膜は、細胞内に存在する全ての物質を外界と隔てています。細胞は細胞膜を介して必要なものを取り込み、不要なものを排出しています。また、神経細胞や筋細胞などのように細胞膜が電気的に興奮して外界と情報交換を行なう場合もあります。
細胞膜はタンパク質と脂質(主にリン脂質)よりなります厚さ約75Å(7.5㎚)の膜です。細胞膜にはリン脂質分子が規則正しく配列しています。リン脂質分子は二重層を作り、各々疎水基を内側にして並びます。リン脂質の二重層膜に種々の形をしたタンパク質の分子がモザイク状に分布します。タンパク質分子は物質の輸送に関与したり、受容体や酵素として働きます。
細胞膜には半透性の性質があり、水、酸素(O₂)や二酸化炭素(CO₂)、アミノ酸などは通りやすいですが、タンパク質のように大きな分子は通りにくいです。また、イオンに対しては選択的な透過性を持ちます。細胞膜が脂質によって構成されているため、脂質に溶けやすい物質は比較的膜を通りやすいです。
注:糖鎖
一部のタンパク質には糖鎖と呼ばれます糖分子がついており、細胞同士の認識などに関与します。