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体液量と水分の出納バランス
- 2021/06/12
<生理学の基礎>
4.体液の組成と働き
(3)体液量と水分の出納バランス
健康成人の体液量は常にほぼ一定です。これは、脳が身体に指令を出して体内に取り込んだ水分量と、それに見合う同量の水分を排泄して体液量の平衡を保っているからです。
健康人の1日の水交換量は、通常約2.5リットルです。体内に新しく加わる水分の大部分は、飲料水と食物中に含まれます水分でありますが、その他体内において食物の酸化によって生じる酸化水が約10%を占めます。一方、水分の排泄には、腎臓が非常に重要な役割を果たし、1日に約1.5リットルの尿が排泄されます。水分は尿以外にも糞便や呼気中の水分として、あるいは皮膚からの蒸発(汗や不感蒸散)によって排泄されます。身体が過熱している時には、汗が大量に排泄されます。水分の出納バランスには多数の器官系が有機的・協調的に働きます。例えば、消化器系、排泄系、循環系、内分泌系、体温調節系などが総合的に関与します。