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血液の組成と働き
- 2021/06/20
<血液>
1.血液の組成と働き
血液は粘稠性を持った比重1.06、弱アルカリ性(pH7.4)の液体で、その量は体重の約1/3(8%)を占めます。血液は液体成分の血漿と、その中に浮遊する細胞成分よりなります。血液が凝固しないように凝固阻止剤を加えて遠心分離しますと、上層に血漿、下層に細胞成分が分かれます。血液の容積の55~60%は血漿、40~45%は細胞成分です。細胞成分はさらに赤血球、白血球、血小板に分けられます。血液の主な働きには、次のようなものがあります。
(1)物質の運搬
肺から酸素(O₂)を消化管から栄養素を、内分泌腺からホルモンを全身の組織細胞へ運びます。全身の組織で生じた二酸化炭素(炭酸ガス、二酸化炭素(CO₂))やその他の不用な代謝産物を組織から運び出し、肺や腎臓に送りそこから体外に排出します。
(2)内部環境の恒常性の維持
体液のpHや浸透圧を調節します。体熱を運搬し、体温の調節・均一化に役立ちます。
(3)身体の防御
生体内に侵入した細菌や異物を食作用や免疫反応により取り除きます。
(4)止血作用
血管壁が損傷されて出血した場合、損傷部位で自ら凝固して血液の損失を防ぎます。