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ヘモグロビン(血色素、Hb)
- 2021/06/25
<血液>
1.血液の組成と働き
(1)赤血球
④ヘモグロビン(血色素、Hb)
イ.ヘモグロビンの構造と役割り
ヘモグロビンは赤血球内にあります色素タンパクで、グロビンというタンパク質とヘムという鉄を含む分子とが結合したものです。
ヘモグロビンは肺から組織への酸素(O₂)運搬に重要な役割を担います。組織から肺への二酸化炭素(CO₂)運搬や血液のpHの緩衝作用にも役立ちます。
ロ.ヘモグロビンと酸素(O₂)の結合
ヘモグロビン1gは、1.34mlの酸素と結合可能です。結合したものを酸素化ヘモグロビン(Hbo₂)と言います(酸素を放したヘモグロビンを脱酸素化ヘモグロビンということもあります)。血液は、成人でヘモグロビンを約14~16g/dl(=100ml)当たり約20mlの酸素を運ぶことができます。1分間の心臓の拍出量を5リットルとしますと、血液は1分間に約1リットルの酸素を運搬できます。
注:動脈血と静脈血
O₂分子と結合したHbo₂は鮮紅色で、O₂分子を解離したヘモグロビンは暗赤色を示します。このため動脈血は鮮紅色、静脈血は暗赤色を呈します。
ハ.二酸化炭素(CO₂)の運搬
二酸化炭素も一部はヘモグロビンと結合して運ばれますが、大部分は重炭酸イオン(HCO₂⁻)として運ばれます。