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腕神経叢の構成②
- 2021/06/25
<運動器系・上肢>
5.上肢の神経
(1)腕神経叢の構成
それぞれの神経幹は前後に大きく2分枝します。上神経幹と中神経幹からの前方枝は合流して外側神経束を、下神経幹からの前方枝は単独で内側神経束を作ります。一方、各神経幹からの後方枝は、高位の枝から次々と合流して大きな1つの後神経束を形成します。
外側神経束と内側神経束は、共に腕神経叢の前方部分を成す神経束としてさらに合流し、Mの字を横にしたようなワナ(ループ)を構成します。このワナからは、主に3本の枝が分かれます。M字のワナの中心では、外側神経束の枝と内側神経束の枝が交通し合って正中神経が出ます。正中神経の外側で外側神経束から分かれるのは筋皮神経です。一方、正中神経の内側で内側神経束から分かれる枝は尺骨神経及び内側前腕皮神経と内側上腕皮神経です。このM字ワナは正中神経を中心としているので正中神経ワナとも呼ばれ、筋皮神経・正中神経・尺骨神経は上肢の前面(上腕・前腕・手それぞれの屈筋と皮膚)を支配する神経に当たります。
この続きは、次回掲載します。