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腕神経叢の構成③
- 2021/06/26
<運動器系・上肢>
5.上肢の神経
(1)腕神経叢の構成
後神経束は、腕神経叢の後方の太い神経束であり、腋窩の後壁である上肢帯の筋に向かって、腋窩神経・肩甲上神経・胸背神経を次々と分枝します。そして上肢帯への枝を出し終わりますと、橈骨神経に移行して上肢の後面(上腕・前腕の伸筋と皮膚)を支配します。
この他、腕神経叢からは長胸神経、内・外側胸筋神経も分枝されます。長胸神経は頸椎5(C5)~C7の神経根から出て、神経叢の最も背側を真っすぐ下行し、腋窩の内側壁である前鋸筋の表面に分布します。内・外側胸筋神経は正中神経ワナよりも近位で、外側神経束と内側神経束の交通枝が作った小ループ(胸筋神経ワナ)から分枝し、腋窩の前壁を成す大胸筋と小胸筋を支配します。