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尺骨神経①
- 2021/06/30
<運動器系・上肢>
5.上肢の神経
(2)上肢前面の神経走行
③尺骨神経
この神経は、主に手の支配神経です。上腕部では屈筋と伸筋の間にあります内側上腕筋間中隔の後方を走り、そのまま上腕骨の内側上顆の後方を通ります。内側上顆の後面には、尺骨神経が骨に接する部分に尺骨神経溝が生じます。体表から肘頭と内側上顆の間の窪みを探りますと、触れた時に不快感を覚えるコリっとした尺骨神経が判ります。
尺骨神経溝を通って前腕に入った尺骨神経は、内側上顆から起こる尺側手根屈筋の深部に入り込みます。これ以降、尺骨神経は尺骨動脈と共に尺側手根屈筋と深指屈筋の間を走り、両筋に筋枝を出します。手根に近づきますと、尺側手根屈筋が腱になつて細くなりますので、筋に被われていた神経と動脈は筋の橈側に出てきます。ここで手掌と手背の尺側半の皮枝(手掌枝と手背枝)を出します。
この続きは、次回掲載します。