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緩衝作用①
- 2021/07/14
<血液>
1.血液の組成と働き
(4)血漿
②緩衝作用
血液のpHは通常7.40程度(7.35~7.45)で、わずかにアルカリ側に傾いた状態で一定に保たれます。多くの食品は代謝分解されて酸性物質H⁺を生じます。そのため、血液は酸性に傾きやすいです。しかし、酸性物質は血液中のHCO₃⁻(重炭酸イオン)などの働きで中和されます。血液内での中和に加えて、CO₂(二酸化炭素)は肺から、H⁺(水素イオン)は腎臓から排泄され、その結果、血液のpHは一定に保たれうります。
血液のpHが清浄範囲(7.35~7.45)を越えて酸性側(7.35より小さい方向)に傾いた状態をアシドーシス(実際にはアルカリ性であっても)、pHがよりアルカリ性側(7.45より大きい方向)に傾いた状態をアルカローシスと呼び、どちらも病的状態です。アシドーシスもアルカローシスも、呼吸性の機序によるもの(呼吸性アシドーシスまたは呼吸性アルカローシス)、と代謝性の機序によるもの(代謝性アシドーシスまたは代謝性アルカローシス)があります。
この続きは、次回掲載します。