- トップページ
- >
- 血液凝固②
血液凝固②
- 2021/07/17
<血液>
2.血液凝固の仕組み
(1)血液凝固
血液凝固は血液凝固因子が次々と活性化させ連鎖反応的に起こります。
イ.第1相(種々の血液凝固因子が活性化させる相です)
出血などで血液が異物と接触したり、組織の崩壊によって、血漿中の種々の凝固因子、血小板因子、組織因子、血漿中のCa²⁺が作用し合い、、第X(10)因子が活性化されます。
ロ.第2相(トロンビンの生成される相です)
活性型第X(10)因子は、Ca²⁺の存在下で血漿中のプロトロンビンを活性化してトロンビンに変えます。プロトロンビンの産生にはビダミンKが必要ですので、ビタミンKの不足で血液凝固障害が起こります。
ハ.第3相(フィブリンの生成される相)
トロンビンは、Ca²⁺の存在下で血漿タンパクでありますフィブリノゲンに作用してフィブリンに変えます。フィブリンの線維網に血球が捉えられて血液凝固が完了します。
注:血液凝固異常
血友病では、先天性に血液凝固因子の中の第Ⅷ因子あるいは第Ⅸ(9)因子が欠如しているため種々の程度の出血傾向を示します。
胆汁の腸内への排泄が障害されますと、脂溶性でありますビタミンKの吸収が低下するため、プロトロンビンを始めとしたいくつかのビタミンK依存症の血液凝固因子の生成が妨げられるので、血液凝固が障害されます。
重篤な肝患者では、凝固因子の生成が障害されますので、(凝固因子の大多数は肝臓で作られるため)、出血傾向を見ることがが多いです。
また、血小板減少性紫斑病では、血小板が少ないため、特に細い血管の止血が障害され、紫斑と呼ばれる紫色の出血斑が全身至る所に生じます。