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体循環と肺循環
- 2021/07/25
<循環>
1.心臓血管系
(1)体循環と肺循環
心臓の内部は左右に分かれています。右心房から拍出された血液は、肺動脈、肺毛細血管、肺静脈を経て左心房に戻ります。この経路を肺循環または小循環と呼びます。肺循環によって血中のCO₂(二酸化炭素)が肺より呼吸気中に排出され、吸気中のO₂(酸素)が肺より血中に取り込まれます。
左心室から拍出された血液は大動脈に入り、各器官へ分配された後、大動脈から右心房に戻ります。この経路を体循環または大循環と呼びます。体循環によって組織へのO₂や栄養素の供給、組織からのCO₂や老廃物の除去が行われます。
このように循環は心臓に始まり、種々の抵抗を持った血管系を通って再び心臓に戻る一つの閉鎖系の回路を形成しています。心臓から流出した血液が心臓に戻るには、安静時の成人の場合、約1分を要します。体循環系の動脈の血圧は高いですが、肺循環系の動脈の圧は低いです。