- トップページ
- >
- 下腿三頭筋
下腿三頭筋
- 2021/07/30
<運動器系・下肢>
1.下肢の筋
(3)下腿の筋
③下腿後面の筋(屈筋群)
イ.下腿三頭筋
下腿三頭筋は、「ふくらはぎ」を作る筋で腓腹筋とヒラメ筋からなります。腓腹筋は内側・外側の2頭を持つ、腹のような膨らみを持つ足の筋ということで、腓腹筋の名があります。ヒラメ筋は腓腹筋の深層にある扁平な筋で、両筋は踵骨筋(アキレス腱)を作ります。
踵骨腱は、下腿のほぼ中央から始まり踵に停止する体内におけるもっとも強大な腱で、体表から明瞭に観察できます。下腿三頭筋は、足関節を低屈し踵を持ち上げます。踵の拳上は、歩行・走行・跳躍の際に重要です。腓腹筋は、膝関節と足関節に作用する2関節筋でありますが、膝関節の屈曲と足関節の底屈とを同時に十分行うことはできませんので、膝を屈曲している時腓腹筋は十分働きません。
注1:下腿三頭筋が拘縮により短縮しますと、足は底屈位に固定されます。この状態を尖足と言います。逆に、足が背屈位に固定されることを踵足と言い、下腿三頭筋が麻痺し、足の背屈筋のみが働く場合に見られます。
注2:アキレス腱の断裂は頻度の高い外傷で、特に走ったり、跳躍する時のスポーツ外傷としてよく知られています。